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神奈川県行政書士会川崎北支部所属 行政書士 川本到 新興飲食チェーンの法務担当者を皮切りに、老舗居酒屋チェーンの法務部、コーヒーチェーンの法務部門の統括責任者を歴任。 一貫してフランチャイズチェーンビジネスの法務業務を行いながら、上場関連業務や、企業広報などの仕事も兼務する。 |
本部の経営指導はどのようなもの??
こんにちは、フランチャイズ専門行政書士の川本です。前回は、「ロイヤルティ」についてお話しました。ロイヤルティとはどのような性質のもので、何の対価としてフランチャイジーからフランチャイザーに交付されるものかご理解いただけましたでしょうか?今日は、前回の予告通り、そのロイヤルティを支払うのと交換にフランチャイザーがフランチャイジーに行う「経営指導」というものについて考えたいと思います。
■それは経営指導になるんですか??
「経営指導」と聞くと、いかにも凄いことをやってもらえるような錯覚に陥るフランチャイジーの方がいるようでして、時々「大した経営指導をしてもらったわけでもないのに高いロイヤルティを支払わされている」というような意見を耳にすることがあります。
たぶん、経営コンサルタントの方や、中小企業診断士の先生などがやるような経営指導を期待していたところ、期待はずれだった結果が生んだ一言なのだと思います。
実際にどの程度の経営指導が本部には要求されているのでしょうか?
大きなチェーンになると1000店舗を超えるようなチェーンも存在しますし、中規模のチェーンでも200~300くらいの店舗数を持っているところは少なくありません。チェーンによっては、スーパーバイザー(指導員)が一人で20店舗も30店舗も担当しているというようなケースも耳にします。
となると、1日に1店舗を指導したとしても、1ヶ月に1回、自分の担当店舗を回れるかどうか…というくらいになるのでしょう。
中には、そのような状況でも、フランチャイジーの期待を超えるようなすばらしい指導をする凄腕スーパーバイザーも居なくはありませんが、実際問題として考えると、ある程度スーパーバイジングもマニュアル化しているフランチャイザーが一般的ですので、どうしても経営指導は画一的、統一的な指導になっていくのが一般的です。
もちろん、それに対して、フランチャイジーは「もっとこういう部分を指導して欲しい」という要望をして、スーパーバイザーの方もその要望に応えるような努力は必要なのは言うまでもありません。
ところで、本部の経営指導が妥当だったかが争われた裁判例では、裁判所は「経営指導の内容について具体的な話し合い及び合意がなされたと認められないから、結局、被告(=フランチャイザー)としては一応合理的な経営指導をなせば、義務違反の責を負わないものと解すべきである。」(大阪地裁平成2年11月28日判決)と述べているケースがあります。
ここでいう「一応合理的な経営指導」とは、マニュアルにそって指導をする、商品開発をしっかりと行っているなどが挙げられます。
もちろん判例を反対に解釈すれば、経営指導の内容について具体的な合意があった場合には、フランチャイザーはその合意にしたがって、その内容をしっかりと履行しなければ、義務違反となってしまいます。

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